Serene Bachには機能拡張の仕組みとして「プラグイン」という機構が用意されています。
プラグインには管理画面の追加機能を提供する「admin系プラグイン」、テンプレートの独自ブロックや独自タグを追加・標準動作の変更する「cms系プラグイン」、テキストフォーマットを追加する「テキストフォーマットプラグイン」などの種類があります。
また、ひとつのプラグインで複数の機能を持つ場合もあります。例えば、標準で用意されている「ちょっと一言」プラグインは「admin系」と「cms系」双方の機能を持っています。
プラグインは基本的にperlのスクリプトとして提供され、特定ディレクトリにインストールすることでSerene Bachに認識することができます。
また、プラグインによっては言語やテンプレートなど特定のファイル(リソース)が必要になる場合があります。リソースファイルの設置場所などは各プラグインの指示に従ってください。
デフォルトではベースディレクトリ上の「plugin」がプラグインディレクトリです。
また、プラグインを利用するためには「環境設定」の「プラグイン」で利用するかどうかを選択します。
Serene Bachには標準で以下のプラグインが提供されています。
Serene Bachではアクセス解析はプラグインとして提供されます。
アクセス解析プラグインを有効にすると、追加機能に「アクセス解析」メニューが表示され、アクセス解析用の独自ブロック・独自タグが利用できるようになります。
項目 | 説明 |
---|---|
独自ブロック | |
counter | アクセス解析用の独自タグを設置するための独自ブロックです。 |
独自タグ | |
{show_counter} | アクセス数を表示します。 |
{collect_log} | アクセスを取得するためのJavaScriptを設置します。 |
ウェブログアクセス情報を表示します。
日付別・時間帯別・ページ別のアクセスログを表示し、ホスト別・ブラウザ別・リンク元別の集計結果を表示します。
設定画面ではアクセスログの保持期間とアクセスカウンタの設定値を変更することができます。
アクセスログの収集には独自タグ
をHTMLテンプレート内に記述する必要があります。{collect_log}
Serene Bachではデータ移行はプラグインとして提供されます。
データ移行プラグインを有効にすると、追加機能に「データ移行」メニューが表示されます。
Movable Typeで出力できるテキストログ形式、tDiary2形式(テキスト)、及びJUGEMでサポートしているSimple XML形式のファイルを読み込むことが出来ます。
また、JUGEMで利用できるSimple XML形式、Movable Typeで利用できるテキストログ形式のいずれかでデータを書き出すことができます。
「データ移行」の「インポート」より読み込み画面を開きます。
お手元のPCに保存されたテキストデータないしXMLデータを読込みデータ欄で選択します。
取込ユーザ処理では読み込んだ記事の作成者を指定できます。もしデータのユーザーをそのまま利用する場合、新規に追加されるユーザーに対して初期パスワードを設定する必要があります。
ユーザー名は基本的にデータのユーザー名を利用しますが、ユーザー名に利用できない文字列の場合、Serene Bachで自動的にユーザ名を決定します。データ移行後には「ユーザー」メニューから追加されたユーザーを確認するようにしてください。
tDiary2形式(テキスト)を読み込む場合、最初に記事データを読み込んでください。
コメント(ツッコミ)・トラックバックデータ読込みの際は、ファイルの先頭にそれぞれTDIARY2.00.00-COMMENT
, TDIARY2.00.00-TRACKBACK
を追加してください。
tDiary2形式(テキスト)のデータ読込みではユーザ情報は基本的にありませんので、取込ユーザ処理のオプションは「投稿者を自分にする」だけが有効になります。
Serene Bachで読み込みできるデータサイズは標準では2MBまでです。また、読み込みには時間がかかる場合があります。
Serene Bachに保存された記事データをSimple XML形式あるいはMovable Typeテキストログ形式で書き出します。
「データ移行」の「エクスポート」より書き出し画面を開きます。
書き出し条件により該当する記事だけを書き出すことができます。
書き出し条件は「and」で設定されます。カテゴリーと月を共に設定した場合、該当月の該当カテゴリーの記事を書き出します。どちらも設定しない場合、全ての記事を書き出します。
タイプにより出力形式を選択します。「設定を反映する」ボタンで設定した条件・出力形式が反映され、「書出し」というリンクが表示されます。
「書出し」のリンクから表示結果をファイルメニューから別名で保存するか、「リンク先を名前を付けて保存」により、書出しデータを保存してください。
トップページにのみ表示されるメッセージを作成・編集するためのプラグインです。
ちょっと一言プラグインを有効にすると、追加機能に「ちょっと一言」メニューが表示され、トップページメッセージ用の独自ブロック・独自タグが利用できるようになります。
ちょっと一言画面で「保存する」を実行した際にはトップページの再構築操作も行われます。
項目 | 説明 |
---|---|
独自ブロック | |
topmemo | トップページにのみ表示される領域を設定します。 |
独自タグ | |
{sb_memo} | ちょっと一言画面で入力されたメッセージを表示します。 |
{sb_memo_time} | メッセージが更新された日時を表示します。 |
sbtextはhtmlタグを利用せずに見出しやリスト、脚注などの入力を支援するためのテキストフォーマットプラグインです。
sbtextプラグインを有効にすると、テキストフォーマットに「sbtext」が利用できるようになります。
sbtextでは以下のような書式が利用できます。
,*
,**
で始まる行を見出しとして扱います。***
標準では「* => h2」「** => h3」「*** => h4」と扱われ、見出し用マークとして「■」が利用されます。
表記例) 見出し
* 見出し
で始まる行を引用ブロックとして扱います。>
表記例) 引用
>引用です。
また、最初の引用行を
表記例) 引用(属性付き)
>=sb開発研究所:http://serenebach.net/ >引用です。
のようにすると、引用ブロックの cite 属性、title 属性を記述できます。
と>>
で囲まれた文章を引用ブロックとして扱います。<<
表記例) 引用ブロック
>> この書式の引用ブロックでは先頭を「>」で始める必要はありません。 <<
と同様、>
表記例) 引用ブロック(属性付き)
>>=title:http://serenebach.net/
のようにすると、引用ブロックの cite 属性、title 属性を記述できます。
引用ブロックは3段までネスト可能です。
は2段、>>
は3段の引用ブロックとして扱われます。>>>
表記例) 引用(多段)
>引用です。 >>引用の引用です。 >>>引用の引用の引用です。
表記例) 引用ブロック(多段)
>> 引用です。 >> 引用の引用です。 >> 引用の引用の引用です。 << << <<
ないし#
で始まる行を注釈文として扱います(注釈文という要素はありませんので、<p class="note"> としてマークアップされます)。//
表記例) 注釈文
# 注釈文です。
スペース(タブないし半角スペース)で始まる行を整形済みテキストとして扱います。
表記例) 整形済みテキスト
整形済みテキスト
と>||
で囲まれた文章を整形済みテキストとして扱います。||<
表記例) 整形済みテキスト
>|| 整形済みテキスト ||<
で始まる行を番号なしリスト(箇条リスト)として扱います。-
--
のようにハイフンの数を増やすと、多段リストを表記できます。---
表記例) 箇条リスト
-リスト1 --リスト1-1 ---リスト1-1-1 ---リスト1-1-2 --リスト1-2 --リスト1-3 -リスト2
で始まる行を番号付きリスト(順列リスト)として扱います。+
++
のようにプラスの数を増やすと、多段リストを表記できます。+++
表記例) 箇条リスト
+リスト1 ++リスト1-1 +++リスト1-1-1 +++リスト1-1-2 ++リスト1-2 ++リスト1-3 +リスト2
のように記述すると、その行を定義リストとして扱います。:用語:説明文
表記例) 定義リスト
:Serene Bach:sbの後継にあたるスクリプト
で始まる行を表組みとして扱います。|
と記述された項目は見出しセルとして扱います。|*
表記例) 表組み
|*見出し1|*見出し2| |項目1|項目2|
で始まる行には水平線(<hr />)が挿入されます。----
表記例) 水平線
----
上記以外の素の文は p 要素として扱われます。
基本的に改行はそのまま改行として、扱われますので、ブロックを分けたい場合は空行を入れるようにしてください。
で囲まれた部分を強調として扱います。*
で囲まれた部分をより強い強調として扱います。**
で囲まれた部分をより強い強調として扱います。''
表記例) 強調
*強調* **より強い強調** ''より強い強調''
文頭に「*」があると、見出しになるので、文章の先頭に置かないようにします。
本文中の url 文字列に自動的にリンクを張ります。標準では外部リンクには target 属性が付加され、同一ウェブログ内のリンクには属性が付きません。
イメージタグは通常通り、<img> をそのまま利用できます。
のように^ルビ(るび)
で始まり、^
と(
で囲まれた部分を基本的にルビとして扱います。)
内が振り仮名になります。()
ただし、振り仮名部分に url を記述していると
と^
で挟まれた部分をリンク文字列とするアンカーになります。()
二重括弧
で囲むと、囲まれた内容を脚注として末尾に追加されます。(())
脚注へのアンカーは自動的に連番で割り振られます。
を利用した記述でキーワードリンクが利用できます。[]
[keyword:語句]
: はてなの該当キーワードにリンクします。[:検索語句]
: Google の該当内容の検索結果ページにリンクします。[asin:ASIN番号]
: Amazon.co.jpの該当商品ページにリンクします。[リンク名:url]
: URL にリンク名でリンクします。
を利用すると、特殊文字をエスケープできます。\
, \*
, \^
, \<
, \'
, \(
, \[
があります。\|
例えば、二重括弧を脚注としてではなく通常の文章に利用したい場合、
表記例) エスケープ
\((ここは脚注ではありません))
のように二重括弧の先頭に
を置くだけで普通の文章として利用できます。\