Serene Bach自体はMovable Typeのような複数ウェブログ作成機能をサポートしていません。複数のウェブログを管理したい場合、その分のSerene Bachを設置する必要があります。
複数のSerene Bachを設置する際、それぞれのSerene Bachに対して、lib/, ext/, doc/, plugin/ を用意しても構わないのですが、同じファイルを別の場所にいくつも置くのは冗長ですし、バージョンアップにも手間がかかります。
Serene Bachではlib/, ext/, doc/, plugin/ を共有して利用する仕組みを用意しています。また、希望するならば lock/ も共有して利用できます。
ここでは具体例を挙げながら、各ディレクトリを複数のSerene Bachで共有化する方法について説明します。
以下のような構成を想定します。
/public_html/sb0/
と/public_html/sb1/
に設置する。/public_html/
内に置く。ディレクトリ構成は以下のようになります。
- /public_html/
- sb0/
- index.html
- style.css
- admin.cgi
- sb.cgi
- cnt.cgi
- mb.cgi
- init.cgi
- addlib.cgi
- data/
- log/
- img/
- lock/
- sb1/
- index.html
- style.css
- admin.cgi
- sb.cgi
- cnt.cgi
- mb.cgi
- init.cgi
- addlib.cgi
- data/
- log/
- img/
- lock/
- doc/
- lib/
- ext/
- plugin/
とsb0/
の中に置かれているsb1/
というファイルに注目してください。このファイルは配布アーカイブには含まれていません。addlib.cgi
addlib.cgiの中身は以下のようになります。
use lib qw(../lib ../lib/lang ../ext); 1;
適当なテキストエディタで上記の内容を保存します。ここで
となっているのはsb.cgiから見た../lib
ディレクトリの位置になります。lib/
今回の例ですと、
とsb0/
に置くsb1/
の内容は全く一緒で構いません。addlib.cgi
続いて、
の設定を見てみます。init.cgi
今回の例で、/public_html/がウェブ上では
でアクセスできるとしましょう。http://www.example.com/
に置かれたsb0/
の設定は以下のようになります。init.cgi
DataDir ./data/ DataSuffix .cgi HelpSrv http://www.example.com/doc/ TempSrv http://www.example.com/lib/resource/ TempDir ../lib/resource/ WeblogId sb0 PluginDir ../plugin/
, HelpSrv
, TempSrv
などは標準のTempDir
では設定されていない項目ですが、ヘルプドキュメントや管理画面で利用されている画像パーツを共有する際に必要になります。init.cgi
は複数のSerene Bachを設置した際に、それぞれのSerene Bachで管理画面のCookie情報を混同しないようにするためのものです。WeblogId
に置かれたsb1/
の設定もほとんど一緒です。異なる部分を強調しています。init.cgi
DataDir ./data/ DataSuffix .cgi HelpSrv http://www.example.com/doc/ TempSrv http://www.example.com/lib/resource/ TempDir ../lib/resource/ WeblogId sb1 PluginDir ../plugin/
以上の設定で、複数のSerene Bachで各ディレクトリを共有することが可能です。環境設定などはそれぞれのSerene Bach毎に保存されます。
Serene Bachでは
は必須の設定項目ではありません。ScriptPath
の設定はインストーラで設定することができます。ScriptPath
保存形式を「None」に設定していても、Serene Bachではトップページ(index.html)を静的に出力します。
Serene Bachではトップページも含めて全てのページを動的出力に切り替えることも可能です。携帯電話からのアクセスを自動判別させたいような場合に有効な運用方法になります。
以下のような手順になります。
MainScript
とTopIndex
の設定を追加する1番目と2番目の設定は念のためです。また、4番目の設定は環境によっては必要ありません。
sb.cgiの名前を「index.cgi」に変更します。これはトップページのアクセス先を「index.html」という静的なファイルからスクリプトに切り替えるための下準備です。
index.htmlの名前を例えば、「dummy.html」の名前にしておきます。Serene Bachではトップページ用のファイルがないと管理画面でエラーになってしまうため、ダミーのファイルが必要になります。
1番目と2番目で行った名称変更の設定を反映させるため、init.cgiの設定を変更します。上述の例の場合、
MainScript index.cgi TopIndex dummy.html
を追加します。
は変更後のindex.htmlの名称を指定します。TopIndex
環境によっては必要ありませんが、Serene Bachを設置したディレクトリで.htaccessを以下のように設定します。
DirectoryIndex index.cgi
この設定でウェブサーバ上のディレクトリアクセス先をindex.cgiにすることができます。
記事の固定リンクを動的出力のものにするために、保存形式を「None」にする必要があります。
管理画面にアクセスした際、通常ログイン画面が表示されます。
Serene Bachでは標準で管理ユーザ情報をCookieとしてブラウザに保存していますので、管理画面のアクセス方法を若干修正すれば、ログイン画面を飛ばすことができます。
管理画面に対して、例えば、
でアクセスしている場合、このアドレスをhttp://www.example.com/sb/admin.cgi
に変更します。http://www.example.com/sb/admin.cgi?__mode=status
管理画面のCookie有効期間内であれば、ログイン画面を飛ばしてステータス画面に移行します。
通常、Serene Bachの管理画面のCookie有効期間は1日に設定されています。これを変更したい場合、例えば、有効期間を7日に設定したい場合は、init.cgiに以下のような設定を追加します。
AdminCookieDay 7
以下のXML-RPCメソッドをサポートしています。
Serene Bachの仕様と適合しない一部のパラメータは無視されます。XML-RPC APIを利用することにより、XML-RPCクライアントからウェブログを更新することが可能です。
blogid ならびに appkey は Serene Bach では利用されません。任意の文字列を指定することができます。
XML-RPC APIのエンドポイントは管理用スクリプト(admin.cgi)のアドレスになります。
appkey
[string]
, blogid
[string]
, username
[string]
, password
[string]
, content
[string]
, publish
[boolean]
appkey
[string]
, postid
[string]
, username
[string]
, password
[string]
, content
[string]
, publish
[boolean]
appkey
[string]
, blogid
[string]
, username
[string]
, password
[string]
, numberOfPosts
[int]
appkey
[string]
, username
[string]
, password
[string]
appkey
[string]
, username
[string]
, password
[string]
appkey
[string]
, postid
[string]
, username
[string]
, password
[string]
, publish
[boolean]
blogid
[string]
, username
[string]
, password
[string]
, content
[struct]
, publish
[boolean]
content
[struct]
は以下の項目を含みます。
postid
[string]
, username
[string]
, password
[string]
, content
[struct]
, publish
[boolean]
content
[struct]
は以下の項目を含みます。
postid
[string]
, username
[string]
, password
[string]
blogid
[string]
, username
[string]
, password
[string]
, numberOfPosts
[int]
blogid
[string]
, username
[string]
, password
[string]
, file
[struct]
file
[struct]
は以下の項目を含みます。
blogid
[string]
, username
[string]
, password
[string]
postid
[string]
, username
[string]
, password
[string]
, categories
[array]
categories
[array]
の各項目は以下の項目を含む構造体です。
postid
[string]
, username
[string]
, password
[string]
blogid
[string]
, username
[string]
, password
[string]
, numberOfPosts
[int]
postid
[string]
, username
[string]
, password
[string]
blogid
[string]
, username
[string]
, password
[string]
, numberOfObjects
[int]
blogid
[string]
, objectid
[string]
, username
[string]
, password
[string]
blogid
[string]
, objectid
[string]
, username
[string]
, password
[string]
ウェブログはウェブ上に綴られたある連続した記事群(日記など)を称することが多いようです。ブログと呼称されることもあります。
個別の記事のことをSerene Bachではエントリーと呼ぶことがあります。
Serene Bachでは登録された記事に対して閲覧者がコメントを寄せることが出来ます。
ある記事(元記事)に対して言及した記事があった場合、元記事に対して言及したことを半自動的に通知する仕組みです。元記事から言及記事に対して自動的にリンクが貼られることが多いようです。
(株)paperboy&co.により2004年2月から運営されているレンタルウェブサービスです。詳細についてはhttp://jugem.jpをご覧下さい。
シックス・アパート株式会社より提供されている強力なウェブログ管理ツールです。詳細についてはhttp://www.movabletype.jp/をご覧下さい。カスタマイズ性に富み、Serene Bachでは出来ないような大規模なサイト運営も可能になっています。
Serene Bachの前身にあたるpure perlによる簡易なウェブログ構築支援ツール。JUGEMと互換性のあるテンプレートが利用できるのが特徴。
sbの基本機能を引き継ぐことを第一としてほぼ一から作り直したウェブログ構築支援ツール。オブジェクト指向によるアプローチで組まれていて、コードの汎用性は増している……といいな。
bachはバッチと読み、ニュージーランド英語で「簡素な小別荘」という意味があります。